2021/08/15 「フランケンシュタイン」1931年、ジェームズ・ホエール 監督

nankado
Aug 17, 2021

シネマヴェーラ 「フランケンシュタイン」1931年、ジェームズ・ホエール 監督。有名な作品だがきちんと見たのは初めて。犯罪者の脳を受け継ぎながら、幼女と無邪気に遊んだり、「フランケンシュタインの花嫁」では盲目の老人と音楽で交感したりするシーンが挟まれているので、単純な怪物ではない。怪物が女の子をあやめてしまうシーンは、直接描かれず、大人が亡骸をかかえてくるシーンに飛んでいる。花弁を水面に投げて遊んでるシーンで、幼女が溺死することが暗示されているようだが、じっさいに怪物に殺意があったのかははっきりしないようでもある。ひょっとして、怪物は、水面に花を投げる遊びのつもりで幼女を投げ込んでしまったのかも・・・という想像も成り立つ。原作も読んでみるべきだろうなあ。

湖のほとり、怪物と少女のシーンは、むかしプログレ雑誌だった時代の「フールズ・メイト」誌の表紙になっていたのが印象に残っている。おそらく「ミツバチのささやき」経由のイメージだろうと思うが、詳細は不明。

続編も含めて、なんとなくであるが、慈善とかチャリティのモチーフがある。怪物を救済すべきだ、という価値観もみえる。岩波新書「チャリティの帝国」あたり読んでみたらそのあたりの空気も分かるかなあ?

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nankado

Interested in old Japanese movies, from Tokyo, JAPAN.